かつての企業組織は
「上意下達」
が基本でした。
トップが意思決定し
部下がその指示に従って
行動する。
それで
十分に機能していた時代が
ありました。
しかし
現在のビジネス環境は
劇的に変化しています。
DX(デジタルトランスフォーメーション)
AI技術の発展
さらにはコロナ禍やウクライナ戦争など
社会の複雑性が増す中
一人のリーダーがすべてを把握し
コントロールすることはもはや不可能です。
今求められているのは
「下から上」
への発想。

「下から上」
への発想
つまり
現場の社員一人ひとりが主体的に考え
行動することが
組織全体の
成長に
つながります。
では
どのようにして社員の主体的な行動を
促せばよいのでしょうか?
その答えのヒントが
「行動原理(ABCモデル)」
にあります。
人間の行動を科学する
「ABCモデル」とは?

ABCモデル
ABCモデルとは
人間の行動が
どのように生まれ
維持されるのかを
説明する心理学的な
フレームワークです。
- A(Antecedents):
先行条件 → 行動を引き起こすきっかけ
- B(Behavior):
行動 → 実際に行われる行動
- C(Consequences):
行動結果 → 行動の結果として得られるもの
このサイクルによって
人の行動は形成され
繰り返されていきます。
例えば
「CMを見て新しい掃除機を買う」
という行動を
ABCモデルで考えてみましょう。
- A(先行条件):CMを視聴する
- B(行動):掃除機を購入する
- C(行動結果):
値段の割に性能が良かった(満足感)」
この場合
もし掃除機の性能が
悪ければどうでしょうか?
どれほどCMを見ても
次に買おうとは
思いませんよね。
つまり
人の行動は「先行条件(A)」
ではなく
「行動結果(C)」
によって
強化されるのです。
行動結果をマネジメントする重要性
組織においても
このABCモデルは
そのまま応用できます。

組織
社員が主体的に行動する組織をつくるには
単に「こうしなさい」と
指示を出すだけではなく
その行動の結果が
適切なものであるように
設計することが重要です。
例えば
- 上司が部下の提案を真剣に聞く
→ 部下が積極的に発言するようになる
- 良いアイデアがすぐに採用される仕組みがある
→ 社員が創造的に考えるようになる
- 努力が正しく評価される
→ モチベーションが向上する
このように
行動結果を
適切に設定することで
社員の行動は
ポジティブな方向へと
強化されていきます。
具体的な活用方法
では
行動結果をどのように
マネジメントすればよいのでしょうか?
1. ポジティブなフィードバックを意識する

フィードバック
行動が生まれた後
すぐにポジティブな
フィードバックを与えることで
その行動は
強化されます。
例:
「良いプレゼンだったね」
「おかげで助かったよ」など
具体的なフィードバックを伝える。
2. 小さな成功体験を積み重ねる

成功体験
いきな
り大きな成果を
求めるのではなく
達成可能な目標を設定し
それをクリアすることで
達成感を得られるようにする。
例:
「今週はこのタスクに集中しよう」
といった短期的な目標を設定し
達成時に適切な評価を与える。
3. 望ましくない行動の結果を見直す

見直す
もし
望ましくない行動が
繰り返される場合
その行動結果を見直し
修正する必要が
あります。
例:
- 社員が提案をしなくなった
→ 過去に提案が無視されていた可能性がある
→ 提案が即座に評価される環境を作る
- 遅刻が頻発している
→ 遅刻のペナルティが曖昧である
→ 遅刻を減らすためのインセンティブを設ける
まとめ
人は「きっかけ」
ではなく「結果」
で動きます。
組織を活性化させるに
単に行動を
促すだけではなく
その行動の結果が
ポジティブなものになるよう
マネジメントすることが重要です。
ABCモデルを活用し
社員が自然と主体的に
行動できる環境を作ることが
これからの組織運営に求められる
新しいリーダーシップ
なのかもしれません。
さて
あなたの組織では
行動結果のマネジメントはできていますか?
ぜひ
明日からのマネジメントに
活かしてみてください!
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