最近
「人的資本」という言葉が
注目を集めています。
これは
一見新しい概念のように
思えますが
実は過去にも
「人材」ではなく
「人財」という表現があり
企業における
人の重要性が認識されてきた
経緯があります。
人的資本という言葉が
使われるように
なったことで
企業が人をどのように
扱うかに対する関心が
さらに高まっているのです。
人的資本とは何か?
投資
人的資本とは
企業が保有する人材の知識
スキル、経験といった無形資産を指します。
これが
企業価値の一部として
認識されることで
企業がどのように人材を活用し
育成しているかが
重要な評価ポイントとなってきています。
特に少子高齢化が進む日本においては
限られた人材をいかに効率的に育て
活かしていくかが企業存続の鍵となるのです。
開示の背景とグローバルな動向
人的資本の開示が
注目されるようになったのは
経済的な必要性からです。
2018年12月
国際標準化機構(ISO)によって
「ISO30414」が策定され
欧州では
情報開示が
始まりました。
さらに2020年8月には
米国証券取引委員会
(SEC)が
米国証券取引委員会
上場企業に対して
人的資本の情報開示を
義務化しました。
この流れを受けて
日本でも2021年6月に
コーポレート・ガバナンスコードが改訂され
2023年度には
有価証券報告書に人的資本の記載が
義務付けられる予定です。
人的資本開示の対象と目的
人的資本開示の対象は
主に3つあります。
株主
従業員
そして社会です。
それぞれに対する
影響と目的を
見ていきましょう。
1. 株主への影響
株主に対して人的資本が開示されるということは
人的資本が企業価値の一部として
認識されるようになったということです。
これは
企業が社員を大切に扱っているかどうかが
投資判断に影響を与えることを意味します。
社員を大切にしない企業は
株主にとっても
リスク要因となるでしょう。
2. 従業員への影響
従業員
最近
高校生の就職活動に関連する仕事を通じて感じたことですが
若者たちは企業の働く環境に対して非常に敏感です。
人的資本に関する明確な情報開示は
優秀な人材を引きつけ
企業の未来を安定させるために重要です。
3. 社会への影響
消費者もまた
企業が人をどのように扱っているか
に関心を持っています。
SDGsの影響もあり
私たちは企業が社会的責任を
果たしているかを重視しています。
良い商品やサービスを提供する企業であっても
人を大切にしない企業は
消費者の支持を失う可能性があります。
人的資本開示がもたらす未来
未来
人的資本の情報開示は
企業にとっても社会にとっても
新たな価値創造のチャンスです。
良い商品やサービスは
充実した社員の働きによって
生まれるものであり
社員を大切にする企業が
持続的に成長することは
明白です。
私たち消費者もまた
そんな企業を選び
応援していくべきでしょう。
おわりに
人的資本の重要性が増す中で
企業がどのように
人を大切にしているかを透明に示すことが
これからの企業価値を
左右する大きな
要素となります。
人を大切にする企業を
私たちも積極的に
支持していきたいものです。
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