しっかり議論したはずなのに
ミーティングが
終わった後に
「なんだか納得いかない」
という気持ちになったことは
ありませんか。
これは
ミーティングが集団で行われるがゆえの
「集団心理」によるものかもしれません。
集団の中では
知らぬ間に周りの
意見を気にしたり
自分の考えを押し殺して
しまったりすることが
あります。
このブログでは
集団心理を見据え
どうすれば
正しい議論を継続させることが
できるのかを考えていきます。
集団心理がミーティングに
反映するメカニズム
1) 集団浅慮

集団浅慮
集団の中では
「全員の意見が同じであることが良い」
という無意識が生まれることがあります。
そのせいで
問題点があっても
「言いづらい」と感じてしまい
後で
「何で言わなかったんだろう」と
後悔することも。
例えば
会議中に
「このままではリスクがある」と思っていても
全体の雰囲気が前向きな場合
反対意見を言うことを
ためらってしまうことがあります。
2) 同調行動

同調行動
人は
他人と同じ意見を持ちやすく
多数派に従いがちです。
これは
「和を乱したくない」という
社会的プレッシャーによるもの。
しかし
この心理が働くことで
最善の決定が妨げられることもあります。
例えば
飲食店の前に長蛇の列があると
「きっと美味しい店なんだろう」
と無意識に判断し
特に理由もなく列に
並んでしまうことがあります。
3) 社会的手抜き

リンゲルマン効果
集団の中では
「誰かがやってくれるだろう」と思って
自分の責任を後回しにすることがあります。
これが
「リンゲルマン効果」
と呼ばれる現象です。
実験によると
綱引きを一人で行うと
最大の力を発揮しますが
集団になると
一人ひとりの力が低
下することがわかっています。
同様に
会議でも
「誰かが発言するだろう」と思い
結局誰も重要な指摘を
しないまま
終わることがあります。
4) 感情対立

感情対立
意見の対立ではなく
感情の対立が
起こることもあります。
「あの人の意見だから反対」
「前回自分の案を否定されたから今回は譲らない」
など
意見そのものではなく
感情に引っ張られてしまうと
建設的な議論になりません。
5) 声高影響

声高影響
声が大きく
主張が
強い人の意見が
全体の意見として
受け入れられてしまうことが
あります。
決して正論ではなくても
圧の強い意見が通ってしまうことが
あるため注意が必要です。
逆に
小さな声や控えめな意見の中に
重要なポイントが隠れていることもあります。
6) リスキーシフト

リスキーシフト
集団で議論をすると
個人で決断するよりも
極端な結論になりやすい傾向があります。
これが
「リスキーシフト」
と呼ばれる現象です。
例えば
SNSで過激な意見が広がりやすいのも
集団心理が影響しているからです。
会議でも
「せっかくだから思い切った提案をしよう」
という流れになり
冷静な判断が
失われることが
あります。
結論:
ミーティングを最大限活用するために
ミーティングでは
集団心理が無意識に影響を与え
最良の決定ができなくなることがあります。
しかし
これらの心理を
理解し
対策を講じることで
より効果的な議論が
可能になります。
対策のポイント:
- 反対意見を歓迎する雰囲気を作る
- 多数派意見に流されず
少数意見にも耳を傾ける
- 誰かに任せるのではなく
自分が主体的に発言する
- 感情ではなく
論理的な議論を心がける
- 声の大きさではなく
内容の質で判断する
- 過激な意見に流されず
冷静にリスクを評価する
ミーティングを有意義なものにするためには
集団心理の影響を知り
それを乗り越える工夫が必要です。
日々の会議で意識することで
より良い決断ができるように
なるでしょう。
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